昨年からお世話になっている管理組合で排水竪管の部分更新をすることになりましたので現場立会に行ってきました。
築40年のマンションですが、「居住者専用の排水枝管であっても、それが階下の天井裏を通って配管されている場合は、個人での管理は困難なので共用部分にあたる。」という有名な最高裁判例(平成12年3月21日)で話題となったマンションです。
ご縁があって昨年からマンション管理のお手伝いをすることになりました。
今回更新する排水管は台所の雑排水管で、階下の天井裏を通っている部分ではありませんので、例の裁判の対象外の部分です。よって横引き管は専有部分として個人で対応していただくことになっています。
亜鉛メッキ鋼管(いわゆる白ガス管)製の排水竪管で、つまり事故も多くなってきたことから今回更新することになりました。
当日の様子
左に見えているのが、現在の竪管(鉄製)です。 右の塩ビ管製の竪管が新規の排水竪管です。 排水制限(使用禁止)の時間を極力短くするために、先に新規の竪管を設置します。 |
竪管の設置が完了したら今度は、旧排水竪管の撤去作業です。 作業時間帯は、排水制限がかかりますので、事前に戸別訪問や掲示等でお知らせをしておく必要があります。 |
既存の排水管の一部を残しての更新作業となります。 本来は、専有部分の横引き管も同時に更新することが望ましいのですが、今回は排水障害の原因となっている竪管の更新を行い、専有部分である横引き管は個人の責任と負担で管理していただくことにしました。 新規の竪管に接続して部分的には工事完了です。 |
切り取った排水管の内部です。 管の中は、錆こぶや汚れでかなり細くなっていました。これがつまり等の原因となっています。 今回は、竪管のみの更新でしたが、今後は横引き管の更新も真剣に検討していかなければならないと思います。 |
投稿者プロフィール
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プロナーズ理事(開発担当・監査人兼務)
マンション管理士、管理業務主任者、宅地建物取引主任者、ファイナンシャルプランナー、再開発プランナー、二級建築士、二級建築施工管理技士、建築設備検査資格者、甲種防火管理者、甲種危険物取扱者。
大手タイヤメーカー勤務を経て、平成15年2月マンション管理士として独立。財団法人マンション管理センターで嘱託社員として「マンションみらいネット」の立ち上げや「標準管理規約」第22条に対応する「開口部細則」の制定に従事。現在は約40件の管理組合と顧問契約を結びながら継続的な管理組合運営のサポートを行いつつ、大規模修繕工事や給排水管更新工事、管理コストの削減、管理費等の滞納、管理規約の改正等の個別コンサルティングを実施している。
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