公益財団法人マンション管理センターは3月26日、東京・神保町の日本教育会館でセミナーを開いた。佐藤貴美弁護士がマンション管理に関する裁判例を解説した。専有部分の高圧一括受電化を巡る3月5日の最高裁判決など、五つの判例を紹介し、当日は115人が参加した。
3月5日の最高裁判決について、佐藤弁護士は「高圧一括受電を全面的に駄目とするような判決とまでいえるのか、少し注意が必要」だと述べた。「共同利益の背反性の判断については、また別になし得る可能性がある」とした上で、裁判所が否定したのは、あくまで個別契約の解約を義務づけた部分が総会決議や管理規約などのルールで縛るべき範囲に入らない、といった点だと指摘した。
マンション管理を巡る判決の読み方・捉え方についても言及。
「判決を確認するときは結論や要旨だけを見てこうだ、と決めつけるのではなく、判決の全文を見る。その中で必要な情報を取っていくことも必要」と述べた。
以上、マンション管理新聞第1101号(2019年4月5日)より。
投稿者プロフィール
- マンション管理士(国家資格)・宅地建物取引士(国家資格)・区分所有管理士(マンション管理業協会認定資格で、管理業務主任者の上位資格)・マンション維持修繕技術者(マンション管理業協会認定資格)・管理業務主任者(国家資格)資格者で、奈良県初、大阪府堺市初かつ唯一のプロナーズ認定者
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