マンション管理セミナーの基調講演で講師を務めます

マンション管理セミナーが下記の日時で開催されます。
「適正なマンション管理と管理委託契約」について、私が講師を務めます。
管理組合様のご参加をお待ちしております。
 
マンション管理セミナー
【日時】 平成26年4月19日(土)
【場所】 日本駐車場開発株式会社 大阪オフィス
       大阪市北区小松原町2番4号 大阪富国生命ビル12階
【主催】 日本駐車場開発株式会社
 
  10:00 講演:適正なマンション管理と管理委託契約
             ・マンション管理適正化とは
             ・管理委託契約のここをチェック
        講師:マンション管理士  小堀將三
  11:00 マンション駐車場の外部貸しによる収入アップ術
  11:30 終了予定(個別にご相談のある方は、12:00まで承ります。)
 

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機械式立体駐車場の安全を確保するための指針

国土交通省は28日に、機械式立体駐車場の安全を確保するための指針を発表しました。
2007年8月から2014年2月までに立体駐車場で起きた死傷事故は26件あり、そのうち
10人が死亡、16人が重傷を負っています。機械操作での事故が一番多くて11人、次に
乗降・歩行時に落下又は転落が6人です。そして発生場所はマンションが一番多くて50%で、
幼い子の命がなくなるという痛ましい事故が発生しています。また、死傷者が出ていない事故
案件145件の発生場所をみても、驚くことに約4割がマンションの立体駐車場です。
 
指針は、駐車場利用者、メーカー、マンション管理者、デベロッパーなどの開発会社別に注意
すべき内容を示しています。
≪利用者≫
  ・駐車場内に人がいないことを目視で確認
  ・運転者以外は原則、駐車場の外で乗り降りする
  ・子供から目を離さない
≪メーカー≫
  ・人が転落するような隙間を作らない
  ・緊急停止ボタンを設置
≪マンション管理組合や管理会社≫
  ・住民に操作方法を説明した上で使用させる
  ・1~3か月に一度は専門技術者が点検
 
国土交通省、消費者庁、そして立体駐車場工業会が連名で「注意喚起チラシ」を作成して
いますので、マンションの立体駐車場利用者の方に是非広報していただきたいと思います。
チラシは国土交通省のホームページに掲載されています。
 
 

また昨年の11月には「機械式立体駐車場の安全対策検討委員会」が設置され、安全対策
のあり方について、関係業者へのヒアリングを実施しています。
国土交通省のホームページから抜粋した内容が以下のとおりです。
≪一般社団法人マンション管理業協会≫
  ・マンションの機械式立体駐車場は、利用者自ら操作する使用形態である点で、危険性が
   内在
  ・マンションで普及している二・多段式の機械式駐車装置は、(センサーが設置される)エレ
   ベーター式と異なり、内部の無人確認は利用者の目視に頼らざるを得ない。内部の人を
   自動検知できるタイプのものが、マンションで普及することに期待
  ・メンテナンス不足等に起因して事故が発生した場合、管理組合と管理会社・メンテナンス
   業者の契約関係により責任の所在が明らかになる一方、利用者の不注意に起因して事故
   発生した場合、責任の所在は必ずしも明確でない
  ・機械式駐車装置の構造・設備が要因となって事故に至るケースについては、設置段階か
   ら安全対策が講じられるべき
≪一般社団法人日本マンション管理士会連合会≫
  ・都心部や駅近のマンションでは自動車の保有率が低下しており、機械式立体駐車場も利用
   率が低下している
  ・機械式立体駐車場の老朽化対策(維持・更新費や撤去費の確保)について、管理組合の合
   意形成が難しいケースが多い
≪特定非営利活動法人全国マンション管理組合連合会≫
  ・機械装置自体の安全性を高めていかなければ、事故の再発防止には繋がらない
  ・マンションに設置された機械式駐車装置については、一般利用者が操作することを前提と
   して、セーフティネット(センサー等)を設計段階から組み込むべき
  ・安全性を担保するためには法規制が必要であり、新規施設はもとより、既存施設についても
   義務付けを検討すべき。但し、既存施設については設置者のコスト負担を軽減するための
   助成制度が必要
  ・事故情報等の収集・開示により、利用者の安全意識を高めていくことも重要
  ・業界全体として長期的なメンテナンス体制の構築が必要であり、そのためには制御システム
   や部品の互換性確保も必要

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機械式立体駐車場での事故に注意!

今年の4月に大阪府で、運転者が機械式立体駐車場のパレットを地下から上昇させていたところ、
このパレットに乗り移ろうとした運転者の3歳になるお子さんが転倒し、パレットと梁の間に身体を挟ま
れて死亡する事故が発生してる。また7月には岩手県石巻市でも、運転者が機械式立体駐車場に
自動車を入れた際に運転者の4歳になるお子さんが機械に挟まれて死亡する事故が発生しており、
それ以外にも次のような事故が発生している。
  ・駐車場内に、先に自動車を入庫した利用者がいる状態で、次の人が操作したため、
    先の利用者がパレットと機械装置の間に挟まれて大けがを負った。
  ・運転者は駐車場へ自動車を入庫しいったん駐車場外に出たが、自動車内の荷物を取りに
    再び駐車場内に入った。これに操作者が気付かずに作動させたたため、運転者が頭部を
   挟まれて死亡した。
  ・操作者は、運転者が駐車場内から出たことを確認したものの、同乗者が駐車場内にいる事に
   気付かず作動させたため、同乗者がパレットと床の間に挟まれて打撲を負った。
  ・駐車場の利用者が駐車装置を自ら操作して、駐車場ゲートを上昇させていたところ、運転者の
   お子さん(3歳)がゲートに付属するチェーンに指を挟まれ切断した。
  ・利用者のお子さん(1歳)が駐車場内にいることに気付かずに利用者が駐車装置の扉を閉め
   操作を行ったため、頭部を挟まれて死亡した。 
2007年以降のマンションなどの機械式立体駐車場の事故で、24人が死傷していることが
今月7日の国土交通省のまとめでわかっており、このような事故が相次ぐ可能性がある。
これを受けて国土交通省は、有識者等の検討委員会を開いて法整備も含めた安全対策の検討を
始めたようである。来年の3月ぐらいには指針がまとまる予定。
駐車場の構造基準や安全対策は駐車場法で規定されているが、時間貸しパーキングなどの公共
利用の駐車場が対象となっている。そのため国土交通省は駐車場法を改正し、マンション敷地内
などの立体駐車場も対象に含めることも検討するようである。
 
≪ 機械式立体駐車場での事故防止のための注意点 ≫ 
 ● 機械式立体駐車場で自動車を入出庫する際は、運転者以外は駐車場内に入らない。
 ● 自動車の中に人が残っている場合もあることから、駐車装置を操作する際には、機械式
   立体駐車場の中に人がいないことを十分確認した上で操作する。
 ● 駐車装置の操作中は装置から離れず、また、子供が駐車場内に近づかないように注意する。
 ● 駐車装置の操作ボタンを器具などで固定し押し続けた状態にすることは絶対に行わない。
 
参考資料:ちらしおよび公益社団法人立体駐車場工業会の安全強化対策
 
 
                           
              
 

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東京都が駐車場設置基準を見直し

昨今マンションでの空き駐車場が問題になっているが、東京都が大規模マンションなどの建設時に
義務付けている駐車場の設置台数を減らすことを決めたようで、今後都民から意見を募集して、
その意見等を勘案して都条例も改正を行う予定である。
東京都は昨年の10月に、附置義務駐車場の利用状況について実態調査を行っており、
その結果、駐車場の設置台数に対する利用率は、マンションで最大75%、事務所ビル等では
最大70%で、最近の若者の“車離れ”もあって、需要と供給のバランスの悪さが浮き彫りになった。
この結果を踏まえて東京都は、今後建設するマンションについては、床面積300㎡ごとに1台であった
設置基準を350㎡ごとに1台へ緩和するようである。またビルについても、床面積に面積調整率を
乗じたうえで設置基準を設定しているが、この調整率も1~0.5を1~0.4に変更し、20%以上の
緩和を行う。
現状では新築マンションでの見直しであるが、既存のマンションについても、利用状況に応じて
見直し後の算定基準が適用されて、設置義務台数が低減できるようになるようで、今後駐車場から
倉庫や駐輪場などへの転用が可能になるため、少しは空き駐車場問題の解決策になればと思う。
 
詳細はこちら ☞ 【建築物の建築に伴う駐車場設置基準の見直しの考え方】
 
 
 

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JU情報第00015号

JU情報第00015号を掲載しました。
今回は、今問題になっている「違法貸しルーム」についてと、マンションの屋上に設置された
携帯電話の基地局の収入に関する税金問題です。

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「違法貸しルーム」に是正指導

国土交通省は、国及び地方公共団体に通報があった「違法貸しルーム」について、
特定行政庁において立入調査等を行い、8月30日時点の状況をとりまとめたものを
公表した。
調査対象物件730件のうち調査済が224件、調査中が506件であり、調査済物件では、
建築基準法に違反するとして是正指導中の物件が154件、是正指導の準備中物件が
37件で、合計191件問題ありとされている。
東京都が178件と突出しており、その他では神奈川県が5件、大阪3件、埼玉2件、
茨木、千葉、沖縄が各1件である。
  詳細はこちら ☞ 違法貸しルームの是正指導等の状況について
              国土交通省住宅局建築指導課 平成25年9月25日

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マンション総合調査

5年ぶりにマンション総合調査が実施されるようである。
この調査は、約5年ごとに国が全国の管理組合及び区分所有者を対象に実施して
いるもので、前回は2008年に行われ、2009年4月に調査結果が公表されている。
今年中に実施されれば、調査結果は来年の春には公表されるだろう。
  参考資料:平成20年度マンション総合調査結果概要

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「シェアハウスは寄宿舎」と国土交通省が正式発表

国土交通省が9月6日に、シェアハウスは建築基準法においては「寄宿舎」に該当すると
正式に文章で発表した。寄宿舎に該当した場合には、間仕切り壁の耐火性確保が要求される
ことになり、違反する場合は是正指導を行うよう特定行政庁に通知した。
マンションにおける「違法貸しルーム」への対応については、公益財団法人マンション管理
センター宛に文面で依頼が行われており、またマンションの管理組合にも、専有部分の改修
についての承認規定の制定、既に制定されいても、改修計画の建築基準法等の法令違反を
不承認事由であることを規約・細則に定めるよう推奨している。
 
   一般社団法人マンション管理業協会・公益財団法人マンション管理センター宛依頼文
   マンション管理組合宛依頼文
   各都道府県建築行政主務部長宛通知文
   各市(大阪府)の特定行政庁・所在地・所轄部(局)課・電話一覧

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バルコニーの避難ハッチと蹴破り戸(隔て板)

マンションのバルコニーには、避難経路のひとつとして「避難ハッチ」が設置されている。
またこの経路を確保するために、「蹴破り戸」(隔て板、ベランダ隔て、仕切り板、パテーション
とも呼ばれている)がバルコニーの戸境に設置されており、どちらも緊急時の避難には大事な
ものである。
 
◆ 「避難ハッチ」の使い方はとても簡単で、まず避難ハッチの扉を開け、はしごを降ろし、そして
  ゆっくりと下の階へ降りればよい。言葉で説明すると本当に簡単なようであるが、実際の緊急時に
  落ち着いてできるかどうかである。
  「避難ハッチ」のはしごには、“スライド式”と“パンタグラフ式”の主な2種類があり、はしごの向き
  についても、建物側を見ながら降りる“内向き”や外を見ながら降りる“外向き”、さらに“横向き”
  などがあり、自治体によって設置ルールが設けられている。
  はしごの2種類の実際の写真はこちら
◆ 次に「蹴破り戸」であるが、左右どちらの戸を蹴破ればよいのか。
  「蹴破り戸」に、“非常の時は、ここを破って隣戸へ避難できます”、“避難のため、ここには物を
  置かないでください”と書かれてある方向が、階下へ避難するための避難器具のある場所に
  つながっている。反対に、書かれていない方は隣戸から避難してくることになる。
  蹴破る面を確認したら今度は実際に破るのであるが、当然靴を履いた足でも良いが、
  タオルや布を巻いてげんこつにした手でも構わないので、ボードの下側を数回強く蹴ったり
  叩けば割れる。打ち破るとギザギザになっているので、危険な鋭利な角はさらに打ち破って
  人が通れるくらいの大きさまで穴を開けて、そしてそこから逃げればよい。
  「蹴破り戸」に表示されている面の写真はこちら
 

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9月1日は防災の日

今日9月1日は防災の日である。
1959年(昭和34年)の伊勢湾台風で5千人を超える死者・行方不明者が出たことを受けて、
翌年1960年に関東大震災の発生日(1923年9月1日)にちなんで、9月1日を防災の日と
定められた。そして毎年8月30日から9月5日を防災週間として、全国で防災訓練等の取り組
が行われている。
マンションの管理組合においても、ほとんどの管理組合が9月または10月に防災訓練を
実施されているようであるが、避難ハッチを使用した訓練はほとんどされていないようである。
あるアンケートデーターによると、
バルコニーに避難ハッチがある方のうち、使い方を知っている方は73.7%で、知らない方は
26.3%である。約4分の3の方は使い方を知っていた。
しかし、使い方を知っている方のうち実際に使用したことがある方は、たったの7.2%である。
実際に使ったことがあるのと無いとでは、本当の避難時には大きな差がでそうな気がする。
地震や火災などが発生した緊急時には、通常とは異なる精神状態に置かれてしまい、一度も
練習したことのない行動を行うことは簡単ではないと思われる。
マンションの防災の大事なポイントとして、是非避難訓練などを通じて実際の避難経路を体験
してもらいたい。
 
 

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